投稿日:2014年3月22日 / 更新日:2015年5月2日
日本デジタルゲーム学会2013年度年次総会 議事録
開催日時:2013年3月9日(月)17:15-18:15
開催場所:はこだて未来大学R791
◆総会成立要件について
総会開催時の有効会員総数は222名であった。本総会の参加者と議決委任の合計が99名であったため、総会実施時点では不成立となった。ただし、規約の第34条ならびに第36条に則り、仮総会として実施すること、本仮総会の議事録を一か月ホームページにて公開し、会員の議論に付託の上、書面による異議が会員数の3分の1を超えない場合は、これを総会決議と認められる旨が伝えられた。
◆第一号議案 2013年度 活動報告
細井会長より、理事会の活動報告があった。理事会の活動は下記の通りであった。
1) 組織運営
・ 会員数の推移→2012年度末229名/2013年度末222名(有効会員数)。正会員は増加、学生会員は減少。
・ 新たな賛助会員の加入(公益財団法人科学技術融合振興財団=FOST)。
・ 学会規約第52条に基づき、新たな称号(学会フェロー)の創設を提案し、 細則および最初の授与者案を理事会決定。→第六号議案
・ 学会規約第25条に基づき、あらたな表彰制度(学生大会奨励賞)およびその選考委員会を新設することを理事会決定。→第六号議案
・ 公式ドメイン(digrajapan.org)の管理と運営についてのポリシーについて検討し、方針を確定。
2) 役員選挙
・ 学会規約第18条に基づき、より実施しやすく、多くの意見を反映させることが可能なオンライン投票システムを実施できるように役員選挙規定の一部を改訂。→第六号議案
・ 役員選挙規定に基づく始めての会長および理事選挙を実施し、新役員候補を選出。候補者については、今年度第一回理事会(2013年9月9日)にて承認。→第六号議案
3) 組織連携
下記の外部事業に共催あるいは協力。
A. 『国際日本ゲーム研究カンファレンス2013(International Conference on Japan Game Studies 2013)』2013年5月24日(金)-26日(日)(協力)
B. 『メディアを超えたゲーム的表現-京都で生まれて30年 ぼくらがファミコンから学んだこと-』2013年11月10日(日)(協力)
C. 『第1回シリアスゲームジャム』2014年2月22日(土)-23日(日)(協力)
D. 『京都ゲームカンファレンス2014-ゲーム・スタディーズの諸相Kyoto Game Conference 2014: Game Studies on the Edge』2014年3月8日(土)(共催)
遠藤理事・研究委員長より、研究委員会の活動報告があった。研究会活動は下記の通りであった。
1) 夏季研究発表大会の開催(2013年度)
– 8月31日(土)東京工芸大学中野キャンパス
– 昨年に続き運営が容易な土曜日ワンデイ、ワントラックでの開催。
– インタラクティブセッション、ポスターセッションの設定。
– デジタルと名が付く学会に相応しい予稿集の電子化web掲載と、Ustreamによる全セッション配信アーカイブ化。DiGRA JAPAN CHANNELにて配信中。
– 運営ノウハウの蓄積を進め、年次大会などにも応用できる体制作りを行う。
– 前年の倍近い参加者で高評価であった。
2) 大会運営用機材の充実(2013年度)
– Ustream配信用ソフトの導入。
– DiGRA専用バナー・懸垂幕作成
3) 研究会活動
– ゲームメディア研究会第4回「ウェブニュースメディアの誕生と現状」
– ゲームメディア研究会第5回「動画共有サイトとゲーマーコミュニティの可能性」
(2013年度)
4) 委員会活動
– Skypeによる定例会議。
– 学生フェローの新規採用。(2013年度)
5) 研究委員会からの情報発信
– Ustream(DiGRA JAPAN CHANNEL)にて、夏季研究発表大会、ゲームメディア研究会第5回のアーカイブ配信。(2013年度)
– 研究委員会ドメイン「digra-j.net」から公式ドメイン「digrajapan.org」への発信機能の移行。(2013年度)
– Developers Summit 2014への参加(2013年度)
山口理事・編集委員長より、編集委員会の活動報告があった。編集委員会による活動は下記の通りであった。
1) 論文誌の刊行
– 第5巻第2号、第6巻第1号を刊行(2012年度)
– 第6巻第2号、第7巻第1号を刊行(2013年度)
約9ヶ月遅れ
– 第7巻第2号編集作業中(2013年度)
2) 査読体制の整備
– 査読期間の短縮及び管理強化をはかる(2013年度)
3) 新コーナー
– 卒業研究特集、CEDEC特集
藤本広報委員より、広報委員会の活動報告があった。広報委員会による活動は下記の通りであった。
1) 広報委員会、広報委員の任命
2013年4月- 藤本徹氏(東京大学情報学環)と、三宅陽一郎氏(株式会社スクウェア・エニックス)に加え、田端秀輝 氏に参加いただいた。各種研究会開催などの告知は関東地域は藤本委員が、関西地域は中村委員長が、研究委員会案件は、三宅委員が担当した。田端委員は、ソーシャルメディアアカウントでの発信ならびにサーバー管理を担当している。
2) 公式ホームページのリニューアル
藤本委員、田端委員を中心に、公式ホームページの全面リニューアルをおこなった。
3) ニュースレターの発行
2013年4月-2014年3月までの間に定期的にニュースレターの発行を進めた。そのうち、年次大会前には、同大会について取り扱った特別号なども配信した。
4) 国際連携
日本国際ゲーム研究カンファレンスにおける告知活動に協力した。Digital Game Research Associationとの連携を進展。
5) Inside誌にDiGRA、IGDA、CEDECの特別記事
中村委員、田端委員が特別記事を掲載し、認知向上を図った。(2012年9月)
6) 大会開催地域での広報活動を促進
DiGRA Japan2013年夏季研究発表大会並びに日本デジタルゲーム学会2013年次大会の開催地域ごとの特設ページの開設を促進した。これまで以上に地域の特色を生かした広報展開を実現した。
◆第二号議案 2014年度 活動計画
細井会長より理事会の活動計画について報告があった。理事会の活動計画は下記の通りである。
1) 規約に基づく学会活動を確立するために、改訂規約の運用上の課題を引き続き精査する。
2) 役員改選に伴い、理事会における役職、役割分担を精査しつつ、学会各事業について責任を持って遂行しうる体制を整える。
3) 「地域研究会」の設置を推進するとともに、全国のゲーム研究活動に対して積極的に協力、共催する。
4) 年次大会の定例化を推進するために、開催条件について必要な協議を行う。また、DiGRA(国際学会)の日本開催についても諸条件を検討する。
遠藤理事・研究委員長より研究委員会の活動計画について報告があった。研究委員会の活動計画は下記の通りである。
1) 委員会活動
– 研究委員、学生フェローの増員。
– Skypeによる定例会議の開催。
2) 夏季研究発表大会
– 東京工科大学八王子キャンパス
– 予稿集の完全電子化、web公開。
– Ustreamによる全セッション配信とアーカイブ化。
3) SIG、研究会活動
– 3つのSIGの設立。
– ゲームメディアSIG:代表 鴫原盛之(フリージャーナリスト)
– ゲームデザインSIG:代表 ケネス・チャン(フロム・ソフトウェア)
– ゲーム教育SIG:代表 岸本好弘(東京工科大学)
– オンラインゲームSIG:代表 川口洋司(日本オンラインゲーム協会)
山口理事・編集委員長より、編集委員会の活動計画について報告があった。編集委員会の活動計画は下記の通りである。
1) 学会誌第7巻第2号(2013年9月発行)、第8巻第1号(2014年3月発行)の刊行を行う。
– 当面6ヶ月程度までの遅れにとどめたい。
2) 会員からの投稿数を増やすために、学会誌論文公募を積極的に行う。
3) 査読期間短縮のため、新委員長の下で編集委員の増強をはかりたい。
4) 既刊分を含め学会誌についてCiNii(NII論文情報ナビゲータ)への掲載を行いたい。
– 研究成果を広め学会のプレゼンス向上をはかる
– 条件
1論文1050円(会員メリットの維持)
著作権は学会帰属だが著者への通知は要 (オプトアウト)
「会員無料」は当面見送りとし、継続検討
5) 文字起こし作業の外注化を行いたい。
– 編集委員の負担軽減+発行の迅速化
– 年間20万円程度と予想
藤本委員より、広報委員会の活動計画について報告があった。広報委員会の活動計画は下記の通りである。
1) 年次会及び分科会広報の充実
– 月1回を目安としたニュースレターによる広報で、必要時に適宜、年次会及び各種分科会の広報を展開する予定
2) 年次会アーカイブ資料の着手
– 年次会の映像資料をアーカイブ化する
3) 国際連携の進展
– DIGRAや関連学会との連携を強化。2014年度8月にカナダで開催予定の国際日本ゲーム研究カンファレンスなどでの協力。
4) 研究大会の主催地域での独自広報容認
5) ソーシャルメディア展開
– facebook, twitterで広報活動
◆第三号議案 2012年度 決算
福田事務局長より、渡辺修司監事(立命館大学)と尾鼻崇監事(立命館大学)により、2012年度決算について会計監査が実施された旨伝えられた。その後、尾鼻監事より会計監査をおこなった2012年度貸借対照表、2012年度収支計算書について報告があり、適切に処理されていることを確認した。
◆第四号議案 2013年度 予算の執行報告
福田事務局長より、2013年度の予算ならびに中間執行報告があった。
◆第五号議案 2014年度 予算
福田事務局長より、2014年度の予算案について報告があった。
細井会長よりここまでの内容について、質疑応答を行う旨が伝えられた。会場から質問・意見は特になかった。
◆第六号議案 規約に基づく審議事項
細井会長より、新役員の選任について報告があった。
第14条、第25条の会長及び理事の選挙規程に基づき実施された選挙で選任された新役員候補について報告があり、就任が承認された。新役員は、会長が細井浩一、理事が藤本徹、岩谷徹、三宅陽一郎、三上浩司、遠藤雅伸、中村彰憲、小山友介、源田悦夫、一小路武安の9名である。
また、役員の任期は第25条「2. 総会の議決を経た候補者は、総会終了後、理事に就任する。」とあるが、年次大会・総会の開催時期が前後する可能性が高く、特に近年は年度末近くに総会が実施される傾向があるため、年度区切りとする提案について審議を求めた。
質疑応答に移る旨が伝えられ質問を求めたが、会場からの質問・意見は特に無く、審議事項について、一同了承した。
その後、細井会長より、下記3つの事項について報告があった。
1) 【役員選挙規程改定】報告:学会規約第18条
役員選挙における実施の容易さと正確さを向上させるため、学会事務局が提供しているSOLTIオンライン投票システムを投票に利用したいという趣旨において、郵送による投票のみを定めている役員選挙規定の第10条4項と第21条4項の改定を行った。なお、「所定の投票用紙」についてはオンライン投票ページも投票用紙であると解釈できるため改訂対象とはしていない。
(現行)
第10条 有権者は、所定の投票用紙を用いて投票する。
4.投票は、郵送によるものとする。
第21条 有権者は、所定の投票用紙を用いて投票する。
4.投票は、郵送によるものとする。
(改定)
第10条 有権者は、所定の投票用紙を用いて投票する。
4.投票は、郵送またはオンライン投票システムによるものとする。
第21条 有権者は、所定の投票用紙を用いて投票する。
4.投票は、郵送またはオンライン投票システムによるものとする。
(※2013年4月13日理事会ML稟議にて議決)
2) 【称号の創設】報告:学会規約第52条
日本デジタルゲーム学会細則
(学会フェロー)
第6条 本学会に日本デジタルゲーム学会フェロー(Fellow of Digital Games Research Association JAPAN)の称号を創設する。
2. 学会フェローは、本学会における活動によって培われた高い見識と経験に基づいて、本学会の諸活動について適切な助言を行い、本学会の発展に寄与するものとする。
3. 学会フェローは、原則として役職経験者の中から、本学会の諸活動に対して特段の貢献があり、今後も社会的な立場から、本学会の発展に対して継続的に寄与することが期待される会員を任命する。
4. 学会フェローの任命は、会長あるいは理事による推薦に基づき、理事会が審議の上決定する。称号の授与は当該年度の総会とし、ウェブサイトにおいて公示する。
(※2013年9月9日2013年度第1回理事会にて議決)
3) 【学生表彰制度の新設】報告:学会規約第25条
日本デジタルゲーム学会賞に準ずるものとして、学会年次大会において学生が第一著者となっている発表の中から、今後のデジタルゲーム研究の発展に寄与すると認められる研究を選考し、あらたな表彰制度(学生大会奨励賞)およびその選考委員会を新設することとする。
また、委員会の構成および表彰者選考の手続きについては、学会規約第27条に基づき、別紙のように定めるものとする。
→別紙「日本デジタルゲーム学会学生大会奨励賞規程」
(※2014年3月9日2013年度第2回理事会にて議決)
学生表彰制度の新設については、大会資料のうち別紙として配布された学生大会奨励賞の規程のうち、予稿を中心に審査するという形式であることから、発表という表記を研究に修正することとなった。同内容については、ウェブサイトにて変更内容を公示することとなった。
質疑応答に移る旨が伝えられ質問を求めたが、会場からの質問・意見は特に無かった。
◆第七号議案 表彰および学会フェロー
下記の通り、2013年度学会賞審査委員長の源田理事より学会賞・若手奨励賞、2013年次大会プログラム委員の三宅氏より若手奨励賞の授与者が発表され、細井会長より賞状の授与が行われた。
1) 【学会賞】学会賞規程第5条
①「学会賞」
(該当なし)
②「若手奨励賞」
玉井建也氏(東京大学)、吉永大祐氏(山形大学)
2) 【学生大会奨励賞】学生大会奨励賞規程第7条
福山佑樹氏(早稲田大学大学院)
佐藤啓壮氏(東北福祉大学健康科学部)
大竹駿希氏(日本大学大学院生産工学研究科)
その後、細井会長より新しく創設された称号である学会フェローの推薦が行われた。
①馬場 章氏(東京大学大学院情報学環・学際情報学府 教授)
・会長(2006年4月1日〜2010年6月25日)
・DiGRA2007(The Third DiGRA International Conference)
組織委員長(2007年)
②坂元 章氏(お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科 教授)
・副会長(2008年4月1日〜2014年3月31日)
・編集委員長(2008年4月1日〜2010年3月31日)
以上