投稿日:2015年3月16日 / 更新日:2015年5月2日


※日本デジタルゲーム学会2014年度年次総会議事録ですが、規約の第34条ならびに第36条に則り、議事録を一か月ホームページにて公開したところ、書面による異議が会員数の3分の1を達しなかったため、これを総会決議と認めることとなりました。

 


2014年度「日本デジタルゲーム学会」総会 議事録

 

日時:

2015 年3 月7 日(土)13:00~14:00

 

場所:

宮城大学 大和キャンパス 本部棟400講義室

 

成立要件:

事務局より有効会員総数が現段階で233名であり、成立要件が2分の1=117名の出席である旨が報告された。会場に出席する会員および委任状の総数が101名であったため、学会規約第34条に従い本総会を仮総会として開催することが宣言された。

 

議題:

第一号議案 2014年度活動報告

1)理事会(細井会長)

会員数の推移:正会員は増加、学生会員は微増。

2012年度末269名/2014年度末287名(申込中を含む)

役員選挙規定に基づく始めての理事会体制(第一期)をスタートさせ、重要事項については迅速にML審議を行うなど、運営体制の実質化と合理化を進めた。

「年次大会」の国内巡回開催の定例化に加え、「夏期研究発表大会」(関東開催)と「国際日本ゲーム研究カンファレンス(International Conference on Japan Game Studies、略称Replaying Japan)」(関西/北米開催)を定例化し、 学会主催の研究発表大会を三本柱にするとともに、国際化を進めた。

学会規約第25条に基づき新設された表彰制度(学生大会奨励賞)を運用し、学生会員の研究を奨励した。

組織連携として、下記の外部事業に共催、協力、協賛した。

①「国際日本ゲーム研究カンファレンス2014(International Conference on Japan Game Studies 2014)」、アルバータ大学、2014年8月21日-23日(共催)
②「情報処理学会 エンターテインメント・コンピューティング 2015(EC 2015)」、北海道大学、2014年9月25日(金)-27日(日)(協賛)
③「ゲームの力で世界を救え!第3回シリアスゲームジャム」、株式会社ラック、2015年2月21日(土)-22日(日)(協力)
④「DIEC2015(デジタル・エンタテインメントの未来)」、京都リサーチパーク、2015年3月29日(日)(協賛)

 

2)研究委員会(遠藤理事)

・夏季研究発表大会の開催
2014年8月24日(土)東京工科大学八王子キャンパス
規模拡大により、土曜日ワンデイ・ツートラックでの開催
インタラクティブセッションの拡充
Ustreamによる全セッション配信アーカイブ化

・2014年度年次大会の開催
2015年3月7日(土)~8日(日)宮城大学大和キャンパス
運営ノウハウの蓄積とマニュアル化の継続

・大会運営用機材の充実
記録用ビデオカメラ2台
会計用電子レジスター
屋内用バナー追加・屋外用横断幕作成

・SIG活動
ゲームメディアSIG
・ゲームメディア研究会第6回「ゲームメディア黎明期の歴史を紐解く」
ゲーム教育SIG
・基幹メンバーの拡充、Facebookページの開設
・シリアスゲームジャム

・委員会活動
Skypeによる定例会議、年次大会・夏季大会の運営委員会

・研究委員会からの情報発信
Ustream(DiGRA JAPAN CHANNEL)の有料化に伴い、Youtube(DiGRA JAPAN CHANNEL)に動画公開サイトを変更
夏季研究発表大会、ゲームメディア研究会第6回のアーカイブ配信

 

3)編集委員会(三上理事)

・論文誌の刊行
第6巻第2号刊行(2013年度)
第7巻第1号刊行,第2号の準備ほぼ終了(2014年度)
第8巻を1号,2号合併号として発行することを検討

・査読体制の整備
査読期間の短縮及び管理強化のためシステム整備完了
査読状況チェックの共有化(さいぼうず)などにより2014年度から査読期間の短縮が進んだ

・夏季研究発表大会において特別セッションを実施
広範囲な論文の募集
年次大会,夏季研究発表大会を経た投稿の奨励
査読協力のお願い

・新特集コーナーの状況
卒業研究特集
第7巻1号に3件掲載,第7巻2号に2件掲載予定
CEDEC特集
第7巻2号に2件掲載予定

 

4)広報委員会(中村理事)

①広報委員会、広報委員の任命、退任。
2014年4月-粟飯原萌会員を広報委員として任命した。
10月- 藤本徹氏(東京大学情報学環)委員が編集委員の業務に集中するということで退任。
藤本先生の紹介で七邊信重会員に補助を依頼し、参加いただいた。

②公式ホームページのリニューアル
田端委員、粟飯原委員を中心に、公式ホームページの全面リニューアルをおこなった。

③ニュースレターの発行
2014年4月-2015年3月までの間に定期的にニュースレターの発行を進めた。そのうち、年次大会前には、同大会について取り扱った特別号なども配信した。

④国際連携
国際カンファレンスDigital Interactive Entertainment Conferenceの告知活動を協力
日本国際ゲームカンファレンス(Replaying Japan)における告知活動を協力
Digital Games Research Associationとの連携を進展。

⑤Inside誌にDiGRA特別記事を定期的に掲載
田端委員、七邊会員による特別記事を定期的に掲載し、認知向上を図った

⑥大会開催地域での広報活動を継続
DiGRA Japan2014年夏季研究発表大会並びに日本デジタルゲーム学会2013年次大会の開催地域ごとの特設ページの開設を促進した。これまで以上に地域の特色を生かした広報展開を実現した。

⑦ソーシャルメディアでの活動を本格化
Twitter、Facebookの公式アカウントにて定期的な情報発信を展開。Ustream の方針転換に伴い、そこでのコンテンツをYoutubeチャンネルに、移管。以降、各カンファレンスでの講演模様をアップした。

 

第二号議案 2015年度活動計画

1)理事会の活動計画

  • 規約に基づく学会活動を確立するために、改訂規約の運用上の課題を引き続き精査する。
  • 新理事会体制(第二期)における役職、役割分担を精査しつつ、学会各事業について合理的な実施体制を整え、必要な財政的手当を行う。
  • 地域研究会の設置を推進するとともに、全国のゲーム研究活動に対して積極的に協力、協賛する。
  • 年次大会の全国巡回型の開催+夏期研究発表大会+国際日本ゲーム研究カンファレンスの三本柱の活動体制の定例化のために必要な協議を行う。また、DiGRA(国際学会)の日本開催についても開催条件の具体的検討と調整を進める。
  • 学会発足10周年(2016年)記念行事の検討を開始する。
  • 次期会長・理事選挙の実施準備を進め、年度内に実施する。

 

2)研究委員会の活動計画

  • 委員会活動
    人的リソースの拡充
    Skypeによる定例会議
  • 夏季研究発表大会の運営
    日本大学生産工学部津田沼キャンパス
    土曜日ワンデイ・ツートラック口頭発表、インタラクティブ・ポスターを予定
    予稿集web配信
    全セッションの動画配信とアーカイブ化
  • 2015年次大会の運営
    会場・会期未定
  • SIG、研究会活動
    ゲームメディアSIG:研究会の開催など
    ゲーム教育SIG:コミュニティの強化など
    ゲームデザインSIG:基幹人材の拡充など

 

3)編集委員会の活動計画

  • 学会誌第7巻第2号(2015年4月発行目標)、第8巻第1号第2号合併号(2015年10月発行目標)の刊行を行う。当面の遅れを取り戻したい。
  • 会員からの投稿数を増やすために、学会誌論文公募を積極的に行う。
  • 査読期間短縮のため、継続して編集委員の増強をはかる
  • 査読管理システムの定期的なアップデート
  • 査読システム管理業務の委託を検討
  • 投稿論文を査読者と共有するための作業など
  • 月3万円程度を想定
  • 平均査読期間などのデータを分析予定
  • 既刊分を含め学会誌論文のオンライン提供
  • 研究成果を広め学会のプレゼンス向上をはかる
  • 学会誌そのもののオンライン化についても継続検討
  • 文字起こし作業の外注化
  • 編集委員の負担軽減+発行の迅速化
  • 年間20万円程度と予想
  • 書評コーナーの活性化

 

4)広報委員会の活動計画

①新広報委員の任命

・広報委員会の活動計画

②ホームページリニューアルの継続

  • よりアクセスしやすい訴求力のあるものに随時変更予定。

③年次会アーカイブ資料の活用

  • DiGRAが主催した勉強会などで蓄積された過去資料のホームページへの再掲載など

④国際連携の継続

  • Digital Games Research Associationや関連の学会との連携を強化。2015年度5月に京都で開催予定の国際日本ゲーム研究カンファレンス(Replaying Japan)などでの協力
  • 海外の研究者と「ゲーム研究」について対談。

⑤Gamebuisness記事の定例化

  • 各委員が順に記事を寄稿。月1回の掲載を目指す

⑥ゲーム研究のアーカイブ化へ向けた活動

  • オーラルインタビューなどを研究委員会との連携で実施。
  • 会員が行ってきた過去の研究や活動のアーカイブ化(書籍化なども含む)について研究委員会、編集委員会と連携し実現を模索

 

ここで、これまでの議題について司会の細井会長より質問を募った。

七邉:さきほどSIG報告会でオンラインゲームSIGの報告があったが、研究委員会報告野中に含まれていなかったが?

遠藤研究委員長:それはミスです。修正対応します。

第三号議案 2013年度決算について(福田事務局長・尾鼻監事)

岸本監事、尾鼻監事に会計監査を実施いただいた。

総会では、尾鼻監事より2013年度会計決算をご報告いただいた。

 

第四号議案 2014年度執行報告(福田事務局長)

2014年度予算については、昨年度総会での報告通りの内容。

2014年度の中間執行報告を実施した。

ただし、今年度デジタルゲーム学研究の2号が印刷されていないこと、大会の収支が反映されていないこと、などの理由から全体のうち一部しか反映されていない状況である。

 

第五号議案 2015年度予算(福田事務局長)

2015年度予算案を報告した。

編集委員に関連して業務委託費を多く計上し、支出と収入が同額の予算とした。

ただし、来年度理事会での議論を受けて修正の余地があることが報告された。

 

ここで、司会の細井会長より、会計報告の内容について質問を募った。

特に異議・質問は提起されなかった。

 

第六号議案 表彰・その他

3.表彰

1)学会賞および若手奨励賞

学会賞審査委員会の選考と理事会の議論を経て、下記の通り発表された。

【選考結果】

学会賞:

坂元 章(お茶の水女子大学 人間文化創成科学研究科 研究院 教授)

源田悦夫(九州大学 芸術工学研究員コンテンツ・クリエーティブデザイン部門 教授)

若手奨励賞:

藤原正仁(専修大学 准教授)

福田一史(立命館大学 立命館グローバルイノベーション研究機構 専門研究員)

2)学生大会奨励賞

学生大会奨励賞審査委員長による選考と会長の承認を経て、下記の通り発表された。

1.木村 知宏 (東京大学大学院 学際情報学府)※学生会員

 タイトル:「ゲームプレイの熟達が覚醒感に与える影響」

2.林 志修(東京大学大学院 学際情報学府)※東京大学馬場章会員と共著

 タイトル:「向社会的ゲームの影響に関する実証的研究」

 

以上