投稿日:2022年3月4日 / 更新日:2022年10月12日


〇日本デジタルゲーム学会 2021年度 学会賞

藤本 徹(ふじもと とおる)氏 東京大学 文化・人間情報学コース 准教授

推薦理由
藤本徹氏は日本におけるデジタルゲーム研究の黎明期からシリアスゲーム研究の第一人者として活動し、現在もゲーム学習論の知見を活かしつつ、新しい教育方法や授業活動に関する研究を精力的に行っている。著書として「シリアスゲーム」(東京電機大学出版局)、「ゲームと教育・学習(教育工学選書)」(ミネルヴァ書房・編著),訳書に「テレビゲーム教育論」(同)、「デジタルゲーム学習」(同)、「幸せな未来は「ゲーム」が創る」(早川書房)などがある。

日本デジタルゲーム学会では2014年度より学会理事、2010年度より編集委員(2014年度より編集幹事)、2011年度~2013年度に広報委員、2010〜2012年年次大会実行委員、「デジタルゲーム学研究」第4巻2号「シリアスゲーム」特集エディター等を担当。2019年度より研究委員長として夏季、年次大会運営に貢献している。

以上から、藤本徹氏はデジタルゲーム研究と本学会の発展に大いに貢献してきた人物であると判断し、日本デジタルゲーム学会・学会賞にふさわしい受賞者と考え、ここに推薦するものである。

藤原 正仁(ふじわら まさひと)氏 専修大学 ネットワーク情報学部 准教授

推薦理由
藤原正仁氏は「日本の女性ゲーム開発者におけるキャリア形成」や「デジタルゲームのレーティングシステムの変遷と課題」などコンテンツ分野における人材育成に関する研究、デジタルゲームの表現と倫理に関する研究を行っている。

日本デジタルゲーム学会では設立メンバーとして事務局統括、DiGRA2007組織委員会委員、2015〜2016年夏季研究発表大会プログラム委員長、2016年〜理事、研究委員、国際委員、2017年夏季研究発表大会委員長、2018年〜国際委員会委員長、DiGRA2019組織委員会委員等を担当し、来期から開始を予定している一般社団法人化にあたり各規定策定等で多大な貢献を残している。

以上から、藤原正仁氏はデジタルゲーム研究と本学会の発展に大いに貢献してきた人物であると判断し、日本デジタルゲーム学会・学会賞にふさわしい受賞者と考え、ここに推薦するものである。

〇日本デジタルゲーム学会 2021年度 若手奨励賞

シン・ジュヒョン氏 立命館大学 先端総合学術研究科 初任研究員

推薦理由
シン・ジュヒョン氏は、DiGRA Japan大会の運営委員として、本学会に貢献してきたのみならず、立命館ゲーム研究センターの多くの事業において重要な役割を果たし、本邦におけるゲーム研究に大きく貢献してきた。博士論文においては、韓国におけるシリアスゲーム文化がどのような形で成立してきたかをまとめあげ、我が国において十分に知られているとは言えない韓国のゲーム文化の一側面を明らかにした。
今後、シリアスゲームについての研究をより深めていくだけでなく、日韓のゲーム研究シーンをつなぎながら、今後DiGRA Japanへ貢献していくことが期待される人材である。

以上から、シン・ジュヒョン氏はデジタルゲーム研究と本学会の発展に大いに貢献してきた人物であると判断し、日本デジタルゲーム学会・若手奨励賞にふさわしいと考え、ここに推薦するものである。

〇日本デジタルゲーム学会 日本デジタルゲーム学会 第12回年次大会 学生大会奨励賞

佐藤隼介 氏(文教大学)

「FPSゲームにおける角待ちに注目した可視化インタフェース」
本研究はFPSにおける「角待ち戦術」の検証のためのシステムの開発の試みである。価値が高くテーマの新規性があり重要な研究である。
(共著者)
梶並知記(⽂教⼤学)

小澤蓮 氏(文教大学)

「FPSゲームにおける非熟練者向けのUI着目音声ガイドシステム」
予備調査に基づきシステムが開発され、評価実験も行われており、未熟練者に対する支援方法として寄与する有用な研究内容である。また、音声によりミニマップを見るタイミングを促す方法を提案、実装し評価するまでの一連の研究を実施した点も高く評価できる研究である。
(共著者)
梶並知記(⽂教⼤学)

近藤泰正 氏(日本大学生産工学部)

「防災気象情報の理解と活用を目的としたアドベンチャーゲームの試作」
実際の事例を取り上げた実践的活用への試みが高く評価できる。評価調査などについて補足の調査が必要となるとは思うが、防災気象情報に関する知識と理解を深める研究として今後の発展が期待される。
(共著者)
新⽥怜(⽇本⼤学)
古市昌⼀(⽇本⼤学)