投稿日:2018年3月9日/ 更新日:2018年3月9日


〇日本デジタルゲーム学会 2017年度 学会賞

岩谷 徹(いわたに とおる)氏(現職 東京工芸大学 教授)

推薦理由

岩谷徹氏は、「世界で最も成功した業務用ビデオゲーム機」としてギネスブックに認定されている『パックマン』を企画・開発したのみならず、ナムコ初のビデオゲーム『ジービー』をはじめ、『ゼビウス』、『パックランド』、『リッジレーサー』など、50タイトル以上の著名なデジタルゲームの開発を手がけている。また、2010年には「パックマンのクリエイター」として岩谷氏自身がギネス認定を受けている。また、社会的な貢献としては、文化庁芸術選奨メディア芸術部門選考委員や一般社団法人コンピュータソフトウェア協会 U-22 プログラミングコンテスト審査委員等を歴任した。

以上のような産業的・社会的な貢献に加えて、デジタルゲーム研究においても岩谷氏は大きな貢献をしてきた。2007年からは、東京工芸大学教授として「遊び」の応用研究をしながら後進の育成および研究を行っており、ゲーミング・スーツなどの新たなデジタルゲームの表現やシリアスゲームの研究を通して「ゲーム学」の確立を推進している。本学会に関しては、2016年度から2年間、会長職を務め、公式ページの英語対応等の国際化の推進に尽力するとともに、「シリアス&アプライドゲームサミット」等の新たな試みが開始させること等により、学会のより一層の発展に多大な貢献をした。以上のように、岩谷徹氏が日本のデジタルゲーム研究の拡大に果たしてきた多岐にわたる業績は極めて大きく、日本デジタルゲーム学会賞にふさわしいと判断しここに推薦するものである。

主要業績

(1)日本デジタルゲーム学会 会長(2016-2017) 。

(2)岩谷 徹, How to Create a Good Game on “PAC-MAN” experience, チリ国会上院, 基調講演(2016) 。

(3)岩谷 徹, 実演:全身ディスプレイ型「ゲーミング・スーツ」による新しいゲーム表現形態の提案、CEDEC 2015 (2015).

(4)Gamelab2015, Legend Awards賞(2015) 。

(5)CEDEC AWARDS 2015, 特別賞(2015) 。

(6)丸田 匠太, 青木 悠馬, 中西 涼, 西浦 友規, 大岩根 力斗, 木野 泰生, 岩谷 徹, 新しいゲーム表現形態の研究と提唱, 日本デジタルゲーム学会夏季研究発表大会(2014) 。

(7)岩谷 徹, パックマンのゲーム学入門, エンターブレイン(2005)。

 

〇日本デジタルゲーム学会2016年度若手奨励賞

木村 知宏(きむら ともひろ)氏(東京大学大学院学際情報学府 博士課程)

推薦理由

木村知宏氏は、本学会において継続的に重要な学会発表と論文発表を行うと同時に、本大会、夏季研究発表大会を中心的な位置から牽引している本学会の立役者の一人である。心理学実験に基づいた興味深い発表を積極的に行っており、ゲームプレイヤーのストレス反応や感情経験について多面的に検討を行っている。ゲーム研究における心理学分野からの議論をリードする若手として、今後も積極的な役割を果たすことが期待される。

以上の事から、木村知宏氏は、デジタルゲーム研究の発展と本学会に献身的に貢献してきた人物であると判断し、日本デジタルゲーム学会・若手奨励賞にふさわしいと考え、ここに推薦するものである。

主要業績

(1) 木村 知宏, ゲームプレイにおけるフロー体験と覚醒感の相関関係(2), 日本デジタルゲーム学会 2016年度 年次大会, 2017年3月12日。

(2) 木村 知宏, ゲームプレイにおけるフロー体験と覚醒感の相関関係, 日本デジタルゲーム学会 2015年度 年次大会, 2016年2月27日。

(3) 木村 知宏, 反応速度を要求するデジタルゲームが感情経験に与える影響, デジタルゲーム学研究,7(2), 日本デジタルゲーム学会,(2015) 23-33。

(4) 木村 知宏, デジタルゲームが感情経験に与える影響, 感情心理学研究, 21 巻 (2013) Supplement 号 p.17。

(5) 木村 知宏, 心理学とゲーム研究, ゲーム研究の手引き, 19-22。

〇日本デジタルゲーム学会 学生大会奨励賞

坂井 裕紀(さかい ひろのり)氏(早稲田大学 人間科学研究科 修士課程)

タイトル;メンタルヘルス教育ゲームが従業員の信頼に与える影響

受賞理由

近年問題となっている労働者のメンタルヘルス対策に関する調査を基に,研究の目的を定め,実際にシリアスゲームを開発して,市役所の方を対象に実証実験をしっかり行っている.また,実証した結果を統計的に解析し,研究結果をしっかり考察した上で,開発したシリアスゲームの有用性を示している.著者らは,本研究の対象をさらに広げることも検討しており,今後の成果も期待できる研究である.

(共著者)

藤本 徹 東京大学  大学総合教育研究センター

向後 千春 早稲田大学 人間科学学術院