投稿日:2017年9月18日


日本デジタルゲーム学会の小林(七邊)です。9月7日~13日に行ったフィンランド出張のご報告の3回目です。今回は、タンペレ大学とゲーム博物館についてご報告します。

改めて記すと、タンペレでの活動は主に次の通りでした。

9月10日(日) Tracon参加
9月11日(月) タンペレ大学訪問
9月12日(火) ゲーム博物館

9月11日、私たちはタンペレ大学を訪問しました。昨年、小林(七邊)がプログラミング教育位置情報ゲームに関する調査で同大学を訪問した後、私たちはタンペレ大学のフランス・マウラ先生の研究グループやアールト大学のミーッカさんと連携して、モバイルゲームや「ポケモンGO」をはじめとする位置情報ゲームのプレイヤーに関する統計調査を実施してきました。

そこで今回の研究打ち合わせでは、日本側から小山先生が、日本のスマートフォンゲーム市場の特徴や「ポケモンGO」の経済的・社会的影響について報告しました。また、タンペレ大学のJanne PaavilainenさんとKati Alhaさんが、Facebookの「ポケモンGO」コミュニティ参加者に対する調査から、同ゲームがプレイヤーに与えたポジティブ・ネガティブな社会的影響に関する統計調査の結果を報告しました。さらに、今後データの国際比較や国際学会への投稿について、オンラインで継続的に議論していくことを確認しました。

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翌12日には、ゲーム博物館を訪問しました。太田様とピンヤ様のご厚意で、博物館のガイドをされているNiklas Nylundさんに、展示物の解説をしていただきました。この博物館は、クラウドファンディングやゲーム会社、大学等の支援を受けて作られたパーマネントな博物館で、フィンランドのゲーム文化・産業の歴史を展示しています。また展示物は、フィンランド語と英語で説明されています。本博物館の特徴には、次のようなものがあります。
・ゲームやハードだけでなく、ゲームが作られ、売られ、遊ばれた「空間」も保存している。プレイヤーの個室、ゲームショップなど。
・商業ビデオゲームだけでなく、アマチュアの自主制作ゲームやアナログゲームも保存している。

Niklas さんによると、フィンランドのゲーム産業は、主に、「ノキアの携帯端末向けモバイルゲーム開発」と「ホビイストのPCゲーム自主制作」という二つのルートに基づいているとのことでした。産業拡大の歴史的要因の一つに、ノキアや趣味的なゲーム・CG制作文化(デモシーンなど)があることがしっかりと捉えられていました。この博物館の開設には、フィンランドの大学・産業が協力しており、何を保存し伝えていくかに関する知見が共有されたようです。なお、Niklasさんもタンペレ大学の出身者のようです。

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ゲームの保存や展示に関心がある方は、是非一度訪れると良いと思います。